広い世界で

今日は、呼び鈴の音で目が覚めた。

「なんだよ…なんかのセールスかよ…。」などと思いながら、
居留守を決め込む腹づもりで、誰なのかを確認する為だけに、静かにドアに向かった。

しかし、その途中で「ちょっとお兄ちゃーん？」という呼び声も一緒に聞こえてきたので、
さすがにこれは訪問ナントカの類ではない。と思って、返事をしてドアを開けるとそこには…

アパートの横にある家に住んでるおばさん。

「なんで俺を呼んでたんだ？」と、一瞬思考が停止しかけたのだが、
その間も無く、おばさんは用件を切り出してきた。
それは事件だった。

アパートの壁面に設置してある給湯器から、水が漏れだしていたのだ。
ただ自分とこのでは無く、真上の部屋のやつ。
そして漏れてきた水が下の僕の部屋の給湯器にぶつかって、
水しぶきが、その隣の家にまではねてたんです。

オイオイオイオイオイオイ!!!!
なんじゃこりゃ!?

はっきり言いましょう、俺はビビりました。
こんな事が起こって良いのか!?　いや、良い筈は無いんだけど、
それは僕の想像していた範疇を、明らかにK点越えしてました。


ただ隣の家の人は、別段何か被害を受けたという訳ではなくて、
その水が漏れてきている部屋に誰も住んでないので、真下の僕の所に来た…というだけだったんですね。
対策も確かにしようがないだろうし。

でも知らせてくれてありがたかったです。
これを出勤の時に初めて見てたら、更にあたふたしてました。

その後管理会社に連絡して、隣の家に報告とお礼も兼ねて伺いつつ、仕事に出かけました。


帰ってきたら水漏れは直ってました。
しかし何故に誰も居ない部屋で起こったのか、それだけが一つ気にかかります。